「きついときもあるが、自分はこれしかない」

「難儀した現場ほど思い出すことが多い」

何もない空間に天井・壁を組み上げるそのスピード、精度、出来栄えに、熟練した技があります。

私は16歳から社会人の道に飛び込み、日々がむしゃらに業務に取り組んできました。
その中で親方や先輩たちを横目で見ながら学んだ教訓は、「安全面と手戻りしない作業」「事前に段取りよく準備を徹底すること」。
現場に入る前に図面などを読み込み、必要な資材、仮設材、施工材料、作業工程を拾い出す地道な作業が出来栄え、正確さの6割ほどを左右します。

現在、私は教える立場になりましたが、この道を志す若者には「昔のやり方だけにこだわらず、新しいことも積極的に取り入れてほしい」と願っています。
そしてコツコツと組み上がり(仕上がり)の想像をして考える力を養い、ひとつひとつ確実に組み上げる達成感を知って欲しい。

それは冷めることのない仕事への情熱となり、職人としてより高みを目指す道へ繋がっていくと思っております。